2021年に読んだ本4冊目は辻山良雄さんの『本屋、はじめました 増補版~新刊書店Titleの冒険~』です。
2017年1月に苦楽堂より刊行された『本屋、はじめました-新刊書店Title開業の記録』という単行本に文庫版のために書き下ろした章を加え、副題を変えて2020年1月筑摩書房から刊行されています。
こちらの本は「本屋、はじめました」って言うのと表紙の素敵な絵に惹かれて手に取りました!
この本の作者さんは大手書店チェーンのリブロに入社されてから広島・名古屋店の店長をされたあと、池袋本店でマネージャーをされて、池袋本店の閉店を機に退社されて荻窪に新刊書店Titleをオープンされ今に至ると言った感じで本屋のプロといった方です。
ということで今回は本屋で気になって手に取ったこちらの本の紹介です!
作者さんの学生時代とリブロでの話
こちらの本は5章+その後のことを書いた補章に別れているのですが
最初の第1章が作者の子ども時代から学生時代のこと
そしてリブロに入社して経験してきたことが書かれていて
作者さんがどうしてリブロに入社することになったのかとか
それこそリブロでの濃い経験がしっかりと書かれていて興味深かったです😎
『新刊書店Title』をオープンするまで
第2章では新刊書店をオープンしようと思うまでの出来事や心の動き
第3章では『新刊書店Title』をオープンさせるまでの店舗探し、店名の由来、本の選び方、内装の準備と言ったことが書かれていて
書店を開くまでの様々なことを知ることができて読んでいてワクワクしましたし
作者さんの自分のお店へのこだわりがすごく感じられて良かったです!
本屋を開業してからのこと
第4章では『新刊書店Title』をオープンされてからの本屋での出来事や
本屋以外でのサービスやTwitterのこと、そして同じ店内にあるカフェでのこと
といった実際の出来事や作者さんの考え方・工夫等が詳しく書かれていて
実際に本屋をやっているような感じを味わうことができて読んでいて楽しかったです!
作者さんの思いと開店から約5年目までの話
終章では1年目を終えた後の1年目の結果と町の本屋のこれから、また作者さんの自分へのお店への考えや本に関するプロになりたいと言う思いが
文庫増補章ではオープンしてからおよそ5年が経ったTitleでの今までのことや本屋という場所、そして本というものへの作者の思いが書かれていて
作者さんの本屋という仕事への思いが伝わるとともに、「自分の仕事だと思ってやり続けることのできる、ほかに代えがたい、唯一の存在なのだ」という言葉が輝いて感じました。
この本を読んで
この本を読んだことで「本屋Title」という本屋さんのことを知ることができただけでなく
「本屋の仕事」という天職に巡り会った作者さんへの羨ましく思うとともに、何かを始めようとする人(この本では新刊書店)の考え方や思い、そして人との関わりの大切さを学ぶことができました
そして「本屋Title」に実際に訪れてみたいなと思ったのと
最近本をネットで買うことが多くなってしまったので、昔のように実際に本屋に行ってまたじっくり本を選ぶ時間を作りたいなと感じました☺️
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